あ~っと思っているうちに、やはり夏になってしまいました。
毎年のように、年始にはホームページの頻繁な更新を誓うのですが、去年と同様、まとまったお休みにしか作業をしていないことに気付き、愕然としてしまいました。
さて、今回は刃物のお話です。
世間では『刀剣』人気だとかで、日本刀の展示がある!といえば、女性の見学者がたくさん詰めかけて、大盛況で見学時間の制限まであったりするそうです。昔は刀なんていうとマニアックなイメージしかなくて、博物館の展示に行ってもひっそりしていたものですが・・・
今回の刃物は、キャラクターなんて無縁な現代の刃物、包丁についてです。
どのご家庭にも必ず?ある、ごく普通の刃物ですが、大きく分けて洋包丁と和包丁があるのをご存知でしょうか。深夜のテレビショッピングでは、トマトがすぱすぱ切れるとか、コンクリートを切っても刃こぼれしませんとか、思わず電話してしまいそうになるあれは、すべて洋包丁です。ステンレス製で錆びないから手入れが簡単だし、切れ味が悪くなっても簡単に刃を砥げるし、一家に一本といえば洋包丁になるんでしょうね。
便利な洋包丁ですが、日本人が大好きなパン、それも焼きたてのパン・ド・ミなんてなると、これが普通の包丁では切れないんです。テレビショッピングで買ってないせいかもしれませんが、どうしてもつぶれ気味になってしまいます。以前は専用のパン切り包丁を買っていたのですが、無いとどうにもならない。
困っていたところ、ふと目に付いた和包丁が「使ってみな!」と言ってるような気がして、何気なく試してみたところ、なんとまあ、気持ち良いくらいの切れっぷり!!思わず何枚もスライスしてしまって、パンばかり食べてしまいました。
この和包丁、製造が洋包丁とまったく違っていて、先ほどお話した日本古来の『刀剣』と同じなんですね。ステンレス板をただ研いだだけではなくて、鋼を使って鍛造で作られているんです。詳しい製法は、近世以降に鉄砲から刃物の製造に移り変わって全国的に有名になった、私も愛用している堺刃物のホームページをぜひご覧ください。(堺刃物商工業協同組合連合会 http://www.sakaihamono.or.jp/hamono06_a.html)
最近では、世界中の料理人が和包丁の良さを知って、わざわざ日本まで購入しに来られるとか。古来からの日本の刀剣をご先祖にする現代の刃物、和包丁。刀剣でなくても、大事にしていきたい日本の技術の一つです。
コメントをお書きください